11月29日(ブルームバーグ):信用危機前まではウォール街で最も急成長していたビジネスであるクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の取引が3年前に比べて4-6割の落ち込みを見せている。デリバティブ(金融派生商品)の新規制導入を控えて各社が準備を進めていることが背景だ。
取引の減少幅はCDSディーラー大手4行の幹部が試算したもの。CDSで信用市場関連トレーディング収入の最大3分の2を得てきた銀行もあり、落ち込みは各行にとって減益要因となる。米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、今後の規制によってCDS取引部門で最大50%の人員削減につながる可能性があると予測している。
投資家は、大恐慌後で最悪の金融危機時に1兆8200億ドル(約153兆円)の評価損と損失を招いたデリバティブ戦略を敬遠している。米証券保管振替機関(DTCC)によると、世界のCDS取引残高はネットベースで2008年10月から2割減少している。
取引の減少幅はCDSディーラー大手4行の幹部が試算したもの。CDSで信用市場関連トレーディング収入の最大3分の2を得てきた銀行もあり、落ち込みは各行にとって減益要因となる。米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、今後の規制によってCDS取引部門で最大50%の人員削減につながる可能性があると予測している。
投資家は、大恐慌後で最悪の金融危機時に1兆8200億ドル(約153兆円)の評価損と損失を招いたデリバティブ戦略を敬遠している。米証券保管振替機関(DTCC)によると、世界のCDS取引残高はネットベースで2008年10月から2割減少している。
ハーバード・ロースクールのハル・スコット教授は「多くの銀行にとってCDSは主要な稼ぎ手だった」と指摘した。同教授はデリバティブ関連リスクの抑制措置を2009年5月に求めた超党派組織、資本市場規制委員会(CCMR)の役員も務めている。
CDSはJPモルガン・チェースが投資家を貸し倒れから守るための手段として1990年代に開発した。2003年までには業界で標準的な契約諸条件が作成され始めて取引が急増。想定元本は01年の6320億ドルから07年のピーク時には62兆ドルを超えた。米国債や社債と異なり、CDSディーラーは過去の取引量を開示しない。4行は匿名を条件に試算を提示した。
FRBのデータ
ニューヨーク連銀への提出資料によると、JPモルガンとゴールドマン・サックス・グループ、モルガン・スタンレー、シティグループ、バンク・オブ・アメリカ(BOA)の5大ディーラーは9月末時点でCDSをネットベースで4300億ドル相当購入していた。これは09年3月時点の6899億ドルに比べて38%の減少。
バークレイズのアナリスト、ロジャー・フリーマン氏(ニューヨーク在勤)によると、監督当局が市場規制案を来年7月の期限までにまとめれば取引は回復する見通しだが、その影響で利益率は圧縮され、銀行経営者はトレーディング部門で追加の人員削減に動く可能性が高いという。
(私のコメント)
結局、CDSは何だったのかしら???
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