11月1日(ブルームバーグ):外国為替市場では、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議による「通貨安競争」回避の約束に対するトレーダーらの信認が1週間足らずで失われつつある。
JPモルガン・チェースのG7ボラティリティ指数によれば、10月23日の財務相・中銀総裁会議閉幕後、主要7カ国(G7)通貨のボラティリティ(変動率)は4カ月ぶりの高水準近くまで上昇。また、ブルームバーグのデータによれば、米連邦準備制度理事会(FRB)が債券購入による追加的な金融緩和の用意があると表明した前日の9月20日以降、ユーロ・ドル相場のボラティリティは30%上昇している。
G20各国は「通貨安競争」を差し控えると約束したが、韓国と南アフリカ共和国の当局者は先週、為替管理を検討する可能性を示唆した。大恐慌以来で最悪の金融危機の発生を受けて、各国は景気対策として2兆ドル余りの資金を投じたが、介入への依存は、景気の軌道を維持する上で各国の当局者が直面する難しさを浮き彫りにしている。
ミレニアム・アセット・マネジメントのリチャード・ベンソン氏は「現在のようなボラティリティの高まりは通貨戦争問題が成せる作用だ」と指摘した。
「イベント・リスク」
FRBは11月2、3日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、いわゆる量的緩和策の第2弾を発表する公算が大きい。欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行(英中央銀行)、日本銀行、オーストラリア準備銀行も今週、政策決定会合を開催する。2日には米中間選挙が実施されるが、ブルームバーグが10月24-26日に実施した世論調査の結果によれば、共和党が下院で過半数の議席を獲得すると予想されている。これは民主党のオバマ大統領にとって打撃となる。ベンソン氏は「今週はイベント・リスクが極めて大きい」と話す。
JPモルガンのボラティリティ指数は9月20日から最大1.71ポイント上昇し、10月7日に13.06%と7月以来の高水準を付けた後、先週は12.91%で終了した。ユーロ・ドル相場の1カ月インプライド・ボラティリティは先週13.86%と、6月以来の高水準近くに達した。これは1999年以降の平均10.48%をかなり上回っている。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/cbuilder?T=jp09_&ticker1=JPMVXYG7%3AIND
jpモルガンG7ボラティリティ指数
見方不明^^;
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